美想科学 芸術 Labを開設するに至った経緯

Labの片隅にローランドMD-X40という自動切削機(NC)が置いてあります。

これは3DCADで作図したものが、コンピューターを介して自動で削って立体が表現できるという 10数年前には画期的な装置でした。

弊社は未来のモノ作りの可能性を感じ当時120万はしたと思いますが、購入し触れば出来る様になると信じ (それがアナログ的思考だったことを現在痛感しているところですが) 挫折を味わっています。

埃まみれになっていく罪のない機械を見るたびに「何とかしたい」と考えて10数年後の今を迎えています。

専門知識のある先生が当時近くにいなかった。

静岡には先端技術を持った工場を持つ会社はあっても 広く開かれた教育の場が無い事に気付き、無いなら 作ってみたいと思ったわけです。

私の子供達は3人居りますが、3人とも「デザイン」「文化」「芸術」のキーワードを持つ学校に通いました。

それぞれ納得のできる就職をしましたが、その就活や学校での出来事を見ていると「なるほど」と思えるものが幾つもありました。

まず、鉛筆デッサンはとても大事でその差がなかなか解消できないということ。

鉛筆デッサンの質が課題に比例して反映するということ。

クラスの上位10%しか納得のできる就職ができないということ。

4年制の専門学校・大学の学生は、最初の2年で相当詰め込んだ学習をします。

3年になると各企業向けのコンペ作品の提出に追われるからです。

4年かけて完成するのでなく、3年の春に勝負が決していると言っても過言ではありません。

イラストレーター・フォトショップはエントリーシートを作成するのに当たり前のように使うので、高校を卒業してから学ぶでは遅いと感じます。

9時から学校が始まり夜21時過ぎまでほぼ毎日勉強をする学校もありました。

親としては自分の大学時代の過ごし方とあまりに違うのでびっくりしました。

デザイン・芸術分野で生きていくということは、それらのスキルを使って自分を表現するということです。

そこを逆引き計算してこんな学校があったらいいなー。が「美想科学 芸術 Lab」です。

デザインまでやらないにしても将来役に立つ武器を子供たち、または大人に持たせてあげたいと思っています。

上記は弊社の主題でありますがモノ作りは楽しいものです。

私たちは難しい事を理由に最初から諦める思考回路になっていません。

難しい事には理由があり、論理的にそれを特定して時間が掛かったとしてもひとつひとつクリアーしていけば「出来る」に変わります。

教育理念としてはそこを強調したいと思います。

問題解決能力を身に付けるデザイン、芸術教室、小さな教室を始める事となりますが、是非静岡の地域で応援していただきたく、価値のある時間を提供していく所存です。